さて以前の当直で、

36歳・初産婦A様の

お産を介助させていただきました。

A様は、

妊娠週数が41週と4日で、

予定日を超過しているのに、

陣痛がこないので、

陣痛誘発目的で、

入院されていました。

私が当直の朝から、

陣痛促進剤の点滴と、

子宮内に

風船のようなものを挿入して、

陣痛を誘発されていました。

陣痛促進剤を使用しても、

陣痛がとても弱く、

陣痛促進剤のMAXの量を、

使用して、

ようやく17:00頃に、

子宮口が8cmまで開いていました。

私が分娩室を訪室すると、

お口はカサカサに乾燥していて、

何も口にする気がしなくて、

水分もほとんど取っていないし、

昼食も全く食べていない

ということでした。

とても緊張していて、

全身に力が入っていて、

髪は乱れ、

疲れた表情で、

なんだか分娩室が、

よどんでいるような雰囲気でした。

こんな状況では、

生まれるものも生まれません。

何も食べていないので、

体力も低下しているし、

A様自身に

産む気力がないんです。

私はいつものように、

A様の現状と、

今後の見込みをお話しして、

A様に、

どんなお産をしたいのかを、

聞きます。

どんなお産をしたいのかを、

聞くことによって、

自分が産むんだということを、

自覚してもらうと同時に、

お産に対する主体性を持って頂きます。

そして、

そのために必要なことを、

一緒に考えます。

陣痛が弱いので、

このままでは、

まだまだお産に時間がかかること。

お産までに、

時間がかかれば、

さらに体力が落ちて、

子宮も疲労していくために、

ますます陣痛が弱くなって、

お産が長引く悪循環になってしまうこと。

そうすると、

今は元気な赤ちゃんも、

いずれは、

しんどくなってしまう可能性が、

高くなること。

などなど説明し、

陣痛を強める必要があること、

それには、

何よりもA様の体力と気力が

必要であることを伝えます。

そうすると、

A様はそのことを理解して、

テーブルに置いてあった、

バナナを1本、

頑張って食べられました。

お産をするためには、

この前向きな気力が、

とても必要になってきます。

お昼に陣痛が強くて、

何も食べれないと、

何も食べていなかったのに、

気持ちの持ちよう一つで、

その時よりも、

陣痛が強くなっているのに、

食べる気になって、

実際に食べることができています。

あなたは自分のマインドを、

コントロールできますか?

どんな状況になっても、

赤ちゃんを産むための、

前向きなマインドを保てるように、

もしくは、

切り替えられるように、

今からマインドにも、

働きかけておくことが必要ですよ

 

 

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