先日の、

当直の時に、

二人目のお産の方が、

陣痛発来で入院してこられました。

とても、

お腹が大きく、

赤ちゃんが大きそうだとは、

一見で感じました。

医師の超音波での推定体重が、

約3700gとありました。

平均より大きめで、

お腹をみた印象と、

合致がいきました。

一人目の赤ちゃんは

3100gで産んでおられます。

お産がなかなか進まず、

赤ちゃんが下がってこなかったので、

最終的には、

分娩停止ということで、

吸引分娩になったそうです。

今回は、

一人目と比較しても、

かなり大きな赤ちゃんです。

なので、

経産婦さんでも、

一人目さんと同様に、

吸引分娩になる可能性はあります。

(イメージです)

入院されてから、

思いのほか、

子宮口の開大は順調にすすみ、

3cm

5cm

8cm

10cm

と、

あっという間に、

全開大になりました。

ですが

その割に予想通り、

赤ちゃんが、

あまり下がってきていません。

経産婦さんということと、

お産が順調に進んでいたので、

赤ちゃんが大きめでは、

ありましたが、

1時間は、

自然ないきみだけで、

様子を見ていました。

ですが、

ウンともスンとも、

赤ちゃんが下がってきません。

確かに、

頭と骨盤の関係が、

窮屈そうではあるのですが、

それでも、

尾骨の方には、

少し余裕もあり、

骨盤を通らないような

状態ではありません。

陣痛も、

それなりに強いものが来ています。

赤ちゃんと産婦さんの状態に、

特に問題がなかったので、

慌てることはないのですが、

このままだと、

かなり時間がかかると判断して、

産婦さんに頑張って、

いきんでもらうことにしました。

それから、

1時間経って、

じわ〜と、

ほんの少しずつ、

赤ちゃんが下がってはきましたが、

それでも、

まだ生まれる状態ではありません。

「なかなかですね!」

「二人目は、

楽だと聞くのに・・・・!」

「一人目のように、

吸引をしてください!」

と希望されます。

吸引分娩は、

お産の状態においては、

救世主となりますが、

反面、

赤ちゃんの頭を、

強い吸引力で引き出すので、

赤ちゃんへの負担も

大きくなります。

できれば、

避けたいです。

もし、

吸引をするとしても、

赤ちゃんをできるだけ、

自力で下げて、

少しの吸引でいいように、

してあげたいです。

産婦さんの希望はありましたが、

今の状態では、

吸引分娩が必要ではないことを説明し、

引き続き、

いきみを頑張ってもらいました。

さらに1時間が経って、

子宮口全開から

3時間が経過しました。

産婦さんと赤ちゃんの

頑張りのおかげで、

赤ちゃんは

かなり下がってきました。

それでも、

生まれるまでには、

まだかかりそうです。

産婦さんの疲労もあり、

陣痛も少し弱くなっています。

もうこれ以上は、

かえって赤ちゃんと産婦さんに

負担をかけると判断し、

医師に状態と、

その予測を報告し、

吸引分娩を依頼しました。

吸引分娩をするには、

「適応」と言って、

吸引分娩が

必要な理由が要ります。

それらの必要性を考え、

吸引分娩をするかどうかの判断は、

Miss.Ooたち助産師には

できません。

Miss.Ooたち助産師は

正常に関しては、

診断し、

判断を下すことができますが、

異常に関しては、

医師の指示が必要です。

ただ、

医師に対して、

状態を報告し、

その必要性や、

予測なども踏まえて、

医師の判断の材料を渡すのは、

助産師になります。

その材料をもとに、

医師が診断をして、

最終的に決定を下します。

当直の医師が診察をして、

Miss.Ooが依頼するように、

吸引分娩が必要だと判断し、

院長も呼んで、

夜間に医師が二人の体制で、

吸引分娩になりました。

産婦さんと赤ちゃんが、

かなり頑張って、

赤ちゃんがいいところまで、

下がっていたので、

1回の吸引で、

とてもスムーズに、

赤ちゃんの頭が、

お股から出てきました。

通常は、

頭が出ると、

体はいきまなくても、

比較的スムーズに出てきます。

ですが、

ですが、

体も、

なかなか出てきません。

Miss.Ooが、

体を出そうと思っても、

きつきつで、

ビクともしません。

産婦さんに、

再度いきんでもらって、

やっとこさ、

体が出てくれて、

無事に赤ちゃんが産まれました。

何時間も頑張って、

生まれてきた赤ちゃんでしたが、

とても元気な声で、

おぎゃ〜〜〜!

と産声をあげてくれました。

そして、

赤ちゃんを見て、

大きい!!!

ただ、

その一言でした。

推定では、

3700gとのことでしたが、

いやいや、

絶対にそれ以上はありそうで、

産婦さんも、

パートナーも、

「大きいですね!」

とびっくりされておられました。

生まれてすぐは、

赤ちゃんとお母さんが、

元気であれば、

カンガルーケアと言って、

生まれた赤ちゃんを、

すぐにお母さんの胸で

抱いてもらいます。

ですから、

赤ちゃんの体重がわかりません。

分娩室では、

何gか興味深々です。

30分ほど経過して、

やっと赤ちゃんの体重を計って、

びっくりです!!!!!!

なんと、

なんと、

なんと、

4212gもあったのです。

それはないでしょう。

推定体重と500gも違うなんて!

赤ちゃんは、

出生時の体重で、

2500g未満は、

「低出生体重児」

4000g以上は、

「巨大児」

と定義されます。

早産になることもあるので、

低出生体重児の赤ちゃんの、

お産を介助させて頂くことは、

時々あるのですが、

巨大児の赤ちゃんのお産は、

もともと少なく、

お産があっても、

途中で帝王切開術になることもあり、

なかなか、

お産の介助をさせていただく

機会は少ないです。

予想もせずに、

巨大児ちゃんのお産を

介助させていただきました。

そら、

なかなか降りてこないわ!

本当に、

赤ちゃんもお母さんも、

よく頑張りました。

というより、

よく下(経膣で)から

生まれてきました。

4200gは、

生後1か月の赤ちゃんの

体重くらいです。

最後は、

ほんの少しだけ、

吸引分娩の力を借りましたが、

赤ちゃんも、

お母さんも、

本当にすごい力を持っていると、

人間の力の凄さ、

潜在的な能力の凄さを、

今更ながら、

再確認させていただきました。

これから、

お産をされるあなたも、

自分の中に持っている、

潜在的な能力、

動物としての、

潜在的な力を信じて、

お産に自信を持って、

臨んでいただきたいです。

最後に、

小さい赤ちゃんを、

「低出生体重児」

というのなら、

大きい赤ちゃんは、

「高出生体重児」

でいいのに、

「巨大児」

というのは、

どうかなあと、

思っているMiss.Ooです

あなたが今まで以上に、

楽しく・美しく・自分らしく過ごせますように*:..。o○☆゚・:

最後まで読んでくださり、
ありがとうございましたo(^-^)o